お客様の未来を守る配慮

家よりも長く使うお客様の安心の為に
知識と経験を昇華させていきます。

見落とすとお客様の将来が変わる
一見目立たない大きな問題に
私たちは細かく心を配ります。

お墓づくりの際、A社の施工とB社の施工で施工方法が異なる場合、同じボンドを使用してもボンドの効果は異なります。
施工作業の一つ一つには本来全て意味があるはずですが、墓石職人が行う作業には過去の習慣や馴れに流され、ただ作ることを目的として、未来に渡ってお客様のお墓を守るという本質的な目的の解決になっていないものもあります。
その作業が墓石全体に及ぼす影響。そしてその影響がそのお墓の未来の美観や耐久性にどのような結果をもたらすのか。
和田石材では作業工程の一つ一つを徹底的に見直し、『お客様のお墓が未来に渡って守られる』ことを最優先に作業を行っています。その際に、「手間」がかかったとしても、その「手間」を決して疎かにいたしません。
その内容は着工から完成に至るまで大小様々なノウハウがありますが、ここでは4点に絞りご紹介いたします。

基礎工事・鉄筋組み

墓石工事は、建築工事、土木工事同様、見えない基礎部分がとても大切になります。
下の3種類の鉄筋組み仕様は、当社と他社の基礎工事を比較したものです。
石材業者の多くは直径3mm前後の太さのワイヤーメッシュを使用するか、又は鉄筋を使用しても数本体裁上入れてるにすぎません。
また石屋さんがよく言うダブル鉄筋とは、もちあみ状にした鉄筋を2枚重ねる程度の仕事です。
一方当社は、異型鉄筋D-10、D-13を組み合わせ、接合部を溶接または結束線で固定し、土木工事や住宅工事で行う基礎と同様な強靭な基礎工事を行っています。(コンクリート強度はFc=180〜230Kg)

一般的なお墓の基礎工事
シングル配筋

基礎工事を下請け業者(職人含む)にお任せするスタイルの会社様が行う工事で一番ポピュラーな基礎工事が、シングル鉄筋による基礎工事となります。

一般的なお墓の基礎工事
ダブル配筋

耐震性やコンクリート強度など配慮した会社様で、よく行われる基礎工事が、もちあみ状にした鉄筋を2枚重ねるダブル鉄筋による基礎工事になります。

当社の標準基礎工事 鉄筋仕様
当社の鉄筋は下主筋D10、腹筋D10、上主筋D13(横方向の鉄筋)をあばら筋D10(縦方向の鉄筋)で結束して、縦方向の鉄筋と横方向の鉄筋を組み合わせ、立体的に鉄筋を組むことによりコンクリートの強度を高めます

モルタル・ボンドについて

お墓づくりの際にモルタルを使用する業者は多いです。モルタルを使用しなければお墓をつくれない理由としましては、基礎の施工品質の甘さにあります。高さなどが合わないためにモルタルで調整しなければならないのです。
モルタルを使用した場合の問題点としては、湿気や雨によりエフロ(白華)現象が発生します。
またセメントは硬化しますが、モノを張り付けるチカラはさほどありません。
ボンドを用いる場合でも、ボンドの塗り方ひとつでお墓の耐久性、耐震性は変わってきます。

上の画像【モルタルを使った一般的な他社施工例
セメントを使用した場合には湿気や雨によりエフロ現象が発生します。また、セメントは硬化しますが、モノを張り付けるチカラはさほどありません。
更に、こちらの施工は石と石の接着に、エポキシ樹脂系接着剤のみを使っています。
エポキシ系は水に弱く目地のコーキングが劣化して内部に水が浸入するとボンドの劣化は促進します。
目地材に使用するコーキングボンドは紫外線に弱く7年〜10年で劣化します。
また、モルタルを使った工事は一般的に石が汚れます。
モルタルは強アルカリ性の素材です。水分を含むため、石の設置面においては石が強アルカリ性の水分を吸収し、変色など様々な悪影響を及ぼします。
職人の技術レベルや考え方、性格の几帳面さなども影響しますが、一般的に雑な仕事となり、汚れるケースが多いです。

上の画像【当社施工例】
施工に際し、モルタルは使用しておりません。また、エポキシ樹脂系は湿気に弱い為ボンドを使い分け、水の浸入を防ぐ為に周囲にコーキングボンドを付けています。
目地材にもコーキングボンドを使いますがコーキングボンドは紫外線に弱く目地に使用したコーキングは7年から10年で劣化します、10年後目地のコーキングが劣化したときのことも考慮して合口内部の周囲にはコーキングを付けています。
(内部に付けたコーキングは紫外線が当たらないのでさほど劣化しません)
10年後の目地の補修はいつでもメンテナンス程度で補修できますが、内部のボンドが劣化した場合には簡単には治すことはできません。その他の考え方としては石の周囲に四角くコーキングボンドを付けることにより次の石を上に載せた際に上の石の重みでコーキングボンド内部(石の中央部分)の空気が薄くなり気圧が下がります。そのため外の気圧と内部の気圧の差により吸着することになります。
この吸着力は面積が大きいほど強くなるのでできる限り石の周囲ギリギリまで攻めると効果は強くなります。ガラスを持ち上げる吸盤と同じ原理で上と下の石が張り付きます。

施工について

上の2枚画像【一般的な他社施工例
下場はモルタルを使用して小口(合口)にボンドを付け、ダボ穴にステンレス金具を使い、横揺れ対策をする施工。
現在のこの施工方法が最善だと考えられ、9割近い石材店で行われています。

上の2枚画像【当社施工例】
当社の最新工法は実用新案登録をおこなっています。
当社ではステンレス金具を使用することなく石に切り込みを入れ、横方向の石と縦方向の石を重ね合わせ、横揺れに対して耐震性を向上させています。
さらに腰石(根石)の上に敷石を被せ内部を空洞して空気を循環することでボンドの劣化の促進を妨げます。
立方体の構造で考えると、従来の施工は小口(合口)の4面でお墓を支えていました。
当社の施工は敷石を上部に被せることにより8面で支え合うことにより耐震性は2倍の強度を発揮致します。

水抜き穴

お墓をつくる際、各部材を差し込んで接合することも多いですが、その際も注意が必要です。
隙間から雨水などが入り込み、底に水が溜まります。溜まった水は、石の吸水による変色や劣化、冬季には凍結による膨張が原因で破損するなどの被害を及ぼします。

【一般的な他社施工例】
上の画像は他社施工、建立一年後の状態です。ボンドは劣化して石塔はグラグラ状態でした。
差し込みタイプの石塔や墓碑(法名碑)の場合は注意が必要です。内部に水が溜り、ボンドは劣化してました。
石材用エポキシ樹脂系接着剤は主剤と硬化剤の2液混合タイプの接着剤で1:1で混ぜて使用しますが上の写真のボンドはピンクとブルーがマーブル模様になっていて完全に混ぜて合わせていない状態で使用していました。設計も施工も、耐久性や美観について何の配慮もされていませんでした。

【当社施工例】
上の画像は当社施工例です。小さな水抜き穴があるのがお分かりいただけるでしょうか?
差し込みタイプの石塔、墓誌(法名碑)は必ず水抜き穴をつくっています。凍結による破損を防ぐだけではなく、水抜き穴は暑い日にはホゾ穴内部の空気の膨張も防ぎます。
当たり前のような話ですが、このような配慮のある墓があるか、是非身近なお墓を見回してみてください。この小さな配慮が美しく高耐久な完成度の高いお墓造りに貢献します。
このような穴を一穴開けるだけでも、闇雲に穴を開けるわけではありません。高さや位置、角度など細心の注意を払いながら作業を行っています。
和田石材では、このような作業はすべて工事費の中に含め、特別の費用は頂いておりません。
このような面倒な手間を惜しまないのは、世界一高品質な墓石店を目指し、“当たり前の基準”を高く掲げ、当社にお墓づくりをご依頼頂いたお客様の未来を守りたい一心からです。

お客様の未来を守る配慮
先進の墓石工法と実用新案登録